沈香(じんこう)のはなし、はじめての手引き

沈香の樹皮

ここをご覧になっているということは、香りの世界に心ひかれている方なのだと思います。では、沈香(じんこう)についてはいかがでしょうか。この不思議で奥ゆかしい香りを、どのくらいご存じですか。この入門ガイドでは、沈香という香りの宝ものについて、わかっていることをひととおりお話しします。

沈香とは

沈香は、長い歴史と文化的な背景をもつ、めずらしい天然の香木です。心をしずめ、からだをととのえる香りとして、何世紀ものあいだ親しまれてきました。信仰のつとめや薬としても使われ、もちろん香りそのものを楽しむためにも用いられます。

沈香は、ジンチョウゲ科の木の樹脂からつくられます。タイ、カンボジア、ベトナム、インドネシア、インドなど、東南アジアの国々に自生する木です。木が傷ついたり菌に感染したりすると、みずからを守るために樹液を出します。その樹液が長い時間をかけて固まり、樹脂となって、あの独特の香りを生みます。

樹脂の質は、木の種類や産地、樹齢によって大きく変わります。採取の工程も、とても繊細で手間のかかるものです。

木が育つまでには何年もかかり、育ったとしても樹脂ができるとはかぎりません。上質な樹脂がうまれるまでに百五十年ほどかかることもあります。そのため黒く艶のある樹脂は貴重品とされ、高級な香水や香料にも使われています。

沈香と日本のお香

日本の香の文化では、沈香は「六国五味(りっこくごみ)」という考え方で分けられてきました。香木の産地などによって香りのちがいを説明するもので、六つの国と五つの味に分かれます。六国は伽羅(きゃら)、羅国(らこく)、真那賀(まなか)、真南蛮(まなばん)、寸聞多羅(すもんたら)、佐曽羅(さそら)。五味は甘い、苦い、辛い、酸っぱい、鹹い(しおからい)です。

なかでももっとも尊ばれてきたのが伽羅です。その格の高さは今日まで変わりません。ほかの沈香より樹脂分が多く、それだけにいっそう希少とされます。伽羅という言葉は、黒を意味するサンスクリット語の「カーラーグル」に由来するといわれ、伽南香(きゃなんこう)などとも呼ばれます。

ちなみに、よく誤解されるのですが、日本では昔からアロエを香木の呼び名として使ったことはありません。むしろ英語のほうで、沈香を指して aloes、aloeswood と呼んでいました。

沈香の樹皮と香立て、沈香と書かれた小さな木片

沈香のはたらきと、これからのこと

沈香には、アロマテラピーや瞑想に使われるなど、うれしいはたらきがたくさんあります。心をゆるめ、おだやかな気持ちにしてくれるので、毎日のセルフケアにもよく合います。いっぽうで、採りすぎによって沈香の木は絶滅のおそれのある種に指定されています。沈香の製品をえらぶときは、この貴重な自然をまもることにつながるかどうかも、どうぞ気にかけてみてください。

Asayu Japan のお香につかう沈香

Asayu Japan では、倫理的で持続可能であることを大切にしています。だからこそ、きちんとした仕入れ先から届いた 沈香のお香を、自信をもってお届けしています。日本の職人の仕事を支えることにもつながります。

瞑想やヨガの時間を、自然なかたちで深めたい方にぴったりのお香です。

えらびぬいた沈香を使い、兵庫県・淡路島の工房で一本ずつ仕上げています。甘く、やわらかに広がる香り。古い書物に記されたとおりの香りです。さらに微煙タイプですので、室内の空気をきれいにたもったまま、沈香のここちよさを味わっていただけます。

沈香のこと、少しお近づきになれたでしょうか。よろしければ、一度その香りをたしかめてみてください。ご感想をコメントでお聞かせいただけたらうれしいです。

Asayu Japan チーム

そうそう、 下に沈香のお香をならべています。気になるものが見つかりますように。

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